古代ローマ・ギリシアの仕事まとめ~食物関係の職業~
こんにちは。今回は、食物に関連する職業です。
ヴィッキー・レオン著、本村凌二日本語版監修『図説古代仕事大全』原書房を参考にましてまとめてあります。詳しくは、上記の本を読んでくださいね!
食物関係の職業
★農夫
・ギリシアでオリーヴやブドウ、イチジク以外の作物を栽培する農民は、苦労した。工作に適した土地が少ないためである。対して、イタリアは土壌が肥沃。
・大農場(ラティフンディア)には、牛2000頭、ロバ1000頭、羊1万頭、山羊1万5000頭、家畜の世話をする奴隷が500人いた。大農場で働く奴隷は焼印を押され、自分たちと同じ奴隷身分の監視人に容赦なく鞭で打たれながら、ノルマを果たした。農作業が無い日は、男奴隷は鎖に繋がれ、農場の敷地内にある監禁所に閉じ込められていた。
★魚売り女
・魚売り女は気が強くしたたか。アテナイの魚屋同様がさつで陽気な商人だった。ギリシアの魚売り女というと、喜劇のなかでそのがっちりした体、太い腕が冗談の種にされている。だみ声も大事な商売道具だった。
★ワイン醸造家
・古代では、ワインをつくる人がブドウを栽培した。
・居酒屋では、看板か壁に必ずツタを這わせていた。これは、「神がつくりたまいしワインがあります」という意味。
・9月か10月になると、5年もの以上のブドウの木から収穫したブドウを柳の籠に集めた。そして絞り床の上で2人以上の奴隷が楽の音に合わせて踏み潰し、軸や種と果汁に分ける。それから、果汁をピトスという特大の陶製の瓶に入れて、発酵させる。発酵したものを濾過して濁りをとったら、20リットルあまり入る素焼きのアンフォラに移した。
・量が少ない上質のワインには、乳香、没薬、シナモン、パセリ、黒コショウ、さらにはアヘンからニガヨモギまで強力な影響を人体に及ぼすものまで添加されていた。(古代のワインは、飲み物であると同時に薬であった。)